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完璧な技術はない、と言われている。

完璧ではないから必ず新しい問題が起きる。

その問題をまた最新の技術で解決する。

しかし、その最新技術も完璧ではないから、時間が経てばまた問題が出てくる。

「いたちごっこ」である。

その「ごっこ」につき合うことになる無知なる市民が被害をこうむることは、

チェルノブイリ原発事故をあげるまでもなく、古今東西、共通している。



真野の最終処分場付近の井戸水から環境基準の4倍以上のダイオキシンが検出

された、という記事を「佐渡ヶ島ニュース」が紹介している。



平成15年3月竣工というから、まだ3年あまりである。

その「真野クリーンパーク」というカタカナ入りの名称は、ひどく意味をあい

まいにしているけれど、実態はダイオキシンという毒を地下に浸透させて市民

の生活を根底からゆるがす恐ろしい施設なのである。



ダイオキシンは言うまでもなく発ガン性の物質である。

最終処分場付近の2つ井戸の水を簡易水道用に取水しているというから深刻で

ある。

もちろん、米作農家にとっても、その影響はさらに深刻であるに違いない。

実際にダイオキシンの検出されない、あるいは基準以下であっても、風評は、

それを許さないからだ。

「佐渡の最終処分場から地下水にダイオキシンが浸透している」という事実が

ねじ曲がって

「佐渡の米は危ない」

となり、被害が佐渡全島に広がっていくことになりかねないのが風評被害の恐

ろしさである。

佐渡市は、早急に手を打たねばならない。



国や県、そして、多くの自治体は、施設を造れば「クリーン」になると考えて

いる。

しかし、それでは新たな問題が次々に出てくる「いたちごっこ」にはまり、市

民は高い負担を強いられ、儲けるのは廃棄物ビジネスの輩ということになる。

ゴミ問題の解決は、施設を造ることではなく、まずはゴミを作らせないことで

ある。

つまり、ゴミにならない素材で製品を作らせることである。

そして、ゴミにならない素材で包装させることである。

そこにクサビを打たないで施設を造り続けてもゴミは減らないどころか、増え

る一方である。

ゴミを減らすには、まず施設を造らせない、稼働させないこと。

これは、廃棄物問題を真剣に考えている人々の結論である。

その結果としてゴミのもとを作り出している企業にクサビを打つ方向に政策を

転換せざるをえなくなる。

とにかく、どんな技術も完璧ではない、ということを肝に銘じておかなければ、

子や孫の世代に顔向けできないとんでもない結果を招くだけである。




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2006.04.16 / Top↑