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昨年、『花の名』というタイトルでブログに書いたけれど、わたしは花を覚えられない。

そして、この時季になると「今年こそは覚えてやる」との決意を固めるのは、今年も同じである。

その決意が揺らぐのは、桜の花が散って、野山、道端、庭、そこかしこに花々が咲き乱れ、ケジメがつかなくなる頃である。

したがって、その時季さえ乗り切れば、今年は花を知る男になれる、などと算段していた。



そんな矢先である。

昨日の朝、孫娘に「あの赤い花はなに?」と聞かれた。

この時季、咲いている赤い花といえばツバキである。

そう思っていたから「ツバキだよ」と胸を張って答えた。

孫娘は、花を知っている爺に尊敬の念を抱いたに違いない。



ところが、今日、孫娘が、また同じ質問をしてきた。

「あの赤い花、な~に?」

「教えてやったろ。忘れたのかい。ツバキだよ、ツバキ」

すると、孫娘がニヤニヤしながら言うのだった。



「ブッ、ブ~。サザンカだよ、サザンカ」

「エッ」

「ツバキに似てるけど、サザンカなんだよ」

どうも家人が正したようだ。

おそらくまた余計なことを教えて、と思っているに違いなく、ひどく面白くない気分になった。

「そっか、サザンカなのか…」

と言ったまま絶句してしまったのである。



そして、あの巨大な鼻の持ち主、大川栄策の『さざんかの宿』を口ずさみながら、「花なんかどうでもいいや」という言葉が浮かんできたけれど、孫娘の手前、それをのみ込んだ。

そして決意が大きく揺らぐのをはっきりと感じたのだった。
2008.03.14 / Top↑
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