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今年はカメムシが多い、という話を近所の人から聞いていた。

あまり実感がなかったが、昨日になって突然、湧いてくるように次から次とカ

メムシが目に留まった。

驚かしたりすると悪臭を放つので息をこらしてカメの奴に接近し、背中にガム

テープをペタリと貼り付けて捕獲する。

6本の脚をバタバタとさせてもがくが、こうすると悪臭を放たれることもなく

始末できると知人から教わった。

しばらく観察し、鼻をきかせてみるが臭気は一切ない。

しかし、カーテンなど布地についているカメムシを始末するときには注意が必

要である。

カメムシの脚先はカギ状になっているから踏ん張られるとガムテープからはが

れてしまう。

そうなると悲惨である。

外敵から身を守ろうとして悪臭を放つ。

その臭気をコリアンダーの香りだという人もいる。

そう思えば大したこともないような気もするけれど、わたしはコリアンダーが

あまり得意ではないので、やはりたまらない悪臭である。

だからヒットマンになったように静かに行動し、次々に捕獲してガムテープを

折りたたみ、「南無」といってゴミ箱に捨てる。

昨夜から今朝にかけて、30個あまりの折りたたまれたガムテープがくずかごに

捨てられた。



カメムシに限らないけれど、ある日、ある時、ある生物が大量に発生するのは

不思議である。

「5月5日、能美のところで一斉蜂起せよ」と、誰かが号令をかけているので

はあるまいかと思うほどである。

そんな空想を働かせていたら、

「5月5日は、亀田の日」

と、宣言している兄弟がいた。

ボクシングの亀田3兄弟である。

そのうちの長男と次男が、そろってメーンイベントで試合をやるというのだ。

この3兄弟は強烈な個性をもっていてメディアは視聴率や部数を稼げるから盛

んに持ち上げているけれど、カメムシなみの悪臭を放っている。

興行であるから仕様がないのだろうけれど、人を見下した言動はまるでプロレ

スの興行を思わせ、見ていてあまりよい気分にはなれない。

そうはいっても、まだ10代のヤンチャ盛りで、ツッパリたい年頃でもある。

朝青龍も「横綱としての品格に欠ける」などと揶揄されていたけれど、いまで

は大横綱の品格をそなえてきているから、亀田兄弟も、そのうち品格をもった

チャンピオンになるのだろうとも期待している。

何より、次男の大毅は、勝利後のインタビューでもリング上からニラミをきか

せツッパリ返った言葉を吐いていたが、長男の興毅のことを「お兄ちゃん」と

呼んだときは思わず、笑った。

ともあれ、昨日5月5日、わが家に「カメムシ大発生」だったのは「亀田の日」

だったからなのだ。
2006.05.06 / Top↑
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