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最後の見学施設は、真野の吉岡にある佐渡環境センターである。



施設に到着するとすぐに「会社ガイド」を見学者全員に配布してくれた。

おそらく社長とともに案内にたってくれたスーツ、ネクタイ姿のよく似合う青

年がパソコンを駆使して見学者用に作成してくれたものだろう。



事業者のこうした気配りは、たいへんありがたい。

近隣住民にも同様の気配りがなされているのではなかろうかと、ふと思った。





佐渡環境センターの社長も、ずいぶん気さくな方であった。

見学者の質問事項には、県環境センター、佐渡市環境保健課のお役人が目を光

らせている中であったにもかかわらず、率直に答えてくれたのが、強く印象に

残った。



たとえば、県環境センターにとっては致命的とも思えることを見学者に披露し

てくれたのである。



「施設を造るときには近隣集落にはすべて同意していただきましたよ。ええ、

土地改良区にも同意をいただきました。そういう指導がありましたから」

と社長が言った瞬間に、穏やかな空気が緊迫したのである。



「それは、どこの指導だったのですか?」

と、すかさず住民から質問が入った。



「県の環境センターですよ。住民の同意は絶対にとらなければならないと言わ

れました」



これには、見学者のほとんどが、耳を疑った。



前項の最後に述べた「次回は、S記者が、故意になのか、うっかり聞き漏らし

たのか、記事には反映されなかった佐渡環境センター社長の重要な談話につい

て書きたい」とは、このことである。





これまで、このブログで繰り返し述べてきたが、二宮中間処理施設建設計画を

めぐって、地元の西二宮住民が「絶対反対」を主張していたにもかかわらず、

「条件闘争」に引き込まれていったのは、県環境センターの鈴木センター長

(当時)のたった一言である。



「住民の同意は必要ありません」



これによって西二宮住民は「反対しても意味がないのか」と、しぶしぶ条件闘

争に入ったのである。



そして、この「同意はいらない」を拡大解釈したか、業者は近隣集落の真光寺、

山田各地区には何の説明もしないまま施設建設をやってのけたのである。

それによって真光寺、山田の住民は強い反発を示し、施設の稼働はいまだに棚

上げになっているのだ。



ところが、こちらの佐渡環境センターでは「住民の同意は必要だ」と同じ県環

境センターが指導したというのである。



いったい、どういうことなのか。



この見学に参加していた西二宮の区長は、

「俺たちの集落とは違う話をしているじゃないか。なぜだ。うちには同意はい

らないと言ったじゃないか。どういう指導しとるんか」

と声を荒げて、同行していた2名の県環境センターの職員を見つめた。



しかし、彼らからは、まともな返答は、ないままだった。





さて、新潟日報のS記者である。

なぜ、このやりとりを記事に反映させなかったのか。

行政の矛盾ぶりがはっきりと露呈されたのだから、記者魂が少しでもあるのな

ら、勇んでその矛盾点を衝くはずである。



だいいち、「同意は必要」とされた佐渡環境センターの会社設立は平成15年8

月で、事業内容は「収集運搬と保管」である。

それに対して平成15年10月に「同意はいらない」と言われた二宮産廃施設は、

「中間処理施設」なのだ。

素人が判断しても、大きな矛盾であることに気づく。



新聞記者であるのなら、この背景に、いったい何が隠されているのか、どうい

う裏事情があったのか、それを探りだすことに使命感、やり甲斐といったもの

を感じるのではないのか。



しかし、S記者は、このことについて一行も触れることもないばかりか、見学

者が物見遊山でもしているような書き方をしている。



 四十代男性は「施設を見るのは今回が初めて。産廃施設に関心を持ってみる

 いい機会なので、季節ごとに見学会を続けてほしい」と期待していた。



そして、くどいようだが、最後の締めくくりである。



 「中間施設がなければ、建物の解体費用が増え、島内のコストが跳ね上がる」

 と施設建設の理解を求めていた。



と、行政、事業者側の立場に立ったことを平然と書く。



「新潟日報」とは、そういう新聞社なのか?



昨日の『新潟日報の記事に異議アリ!』のコメント欄に、Sさんというネーム

で「権力の広報と化すマスメディアは放置できませんね。『世論誘導』……本

社ぐるみなのでしょうか」との書き込みがあったが、そうした疑念が読者に生

じるのもやむを得ない。



今回の二宮産廃中間処理施設建設問題について、住民側に立って報道しろ、と

は言わない。

客観的な視点からの報道姿勢を読者に示して欲しいのである。

住民サイドから見れば、今回の見学会で得たものを大ざっぱに整理すると、次

のようになる。



・「自社処分」という名で行われている処分の恐ろしい実態を肌身で感じられ

たこと。



・県行政の矛盾した指導ぶりをはっきりと認識できたこと。



・新潟日報の報道が大きく偏向していること。



S記者に忠告したい。

行政の都合のよいことばかり書いていては行政からも馬鹿にされるだけである。

ときには、行政にとって都合の悪い、痛いところを衝いてみてはどうか。



「そんなことをしたら情報をもらえない」などと、脅えることはない。

行政の都合のいい情報など、読者は飽き飽きしているのである。



新聞は読者に支えられているという「いろはのい」を忘れないでいただきたい。

読者に信頼される記者は、行政からも一目置かれる存在になるはずである、と

期待をこめて、おくことにする。


2005.06.21 / Top↑
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